そもそも、固定資産税はどのように計算するのか?
まず、固定資産税を計算するためには、固定資産税路線価というものが必要です。役所が地価を計算するときは、多くの場合この路線価というものが相当便利なツールとして使われます。
路線価は、道路に土地の値段がついているもの、と考えれば間違いないです。
固定資産税を計算するための路線価は固定資産税路線価、
相続税を計算するための路線価は相続税路線価と呼ばれていて、
それぞれ、目的に合わせてちょっと金額が違います。
以下、固定資産税(土地だよ〜)が計算されていく順番です。
@道路に路線価を付けるためには、価格の根拠となる土地の評価が必要です。
そこで、価格評価の専門、不動産鑑定士が、重要な地点の土地について、不動産鑑定評価書を作成します。このときの鑑定評価額は、地価公示価格と同じような目線で作成されます。
A評価結果を使って、路線価専門のシステム会社が、路線価図という地図を作成します。このとき、実際に道路につけられる価格は、鑑定士の評価額の7割の目線です。
B路線価図を使って、皆さんの個別の土地の評価が行われます。膨大な数なので、これもシステム会社が計算します。計算された結果は、みなさんのところに納税通知書として送付されます。計算結果は納税通知書の評価額というところに記載されます。
Cこの評価額は普通はそのまま課税標準額となって、固定資産税やら都市計画税の課税計算の基礎になります。
固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%
都市計画税 = 課税標準額 × 0.3%
としているところが多いかな?
地方公共団体によっては、パーセントが違ったり、都市計画税がなかったりします。
はい、ここで疑問です。
地価が下がれば、固定資産税も下がるのではないのか?
そうですね、基本、そういう式です。でも、そうはなっていないです。な・ぜ・か?
ここからが本題です。
実は、ずーっと前から、固定資産税の課税標準は単純に時価と表現されてきました。
でも、バブルの頃にリアルマーケットの地価が爆発的に上昇したので、固定資産税制度で運用されていた条文上の時価と本当の時価は、著しく離れてしまっていました。
そしてそれ以降、本来、本当の時価に1.4%をかけて固定資産税がかかるはずなのに、長い間、全然低ーい金額しか固定資産税が徴収できていませんでした。
そこで、
平成6年度に地価公示水準(不動産鑑定士の評価目線)の7割で、固定資産税の評価額、つまり条文上の時価として取り扱うように制度の見直しが行われました。
全然低ーい評価額がいきなり7割なわけだから、かなり大きな見直しです。
それでも本当の時価に比べればまだまだ安いわけですが。。。
しかし、当たり前ですが、いきなり7割にします、といっても税額の変化が大きすぎて、資金的に対処できないですよね。
そこで、国は負担調整措置という制度を設けて、いきなり税額が大きく上昇しないようにしました。負担調整措置は、簡単にいうと、
「7割目線の評価額に課税標準額が到達するまで、
7割目線の評価額×5%を前年の課税標準額に加算する」
という制度です。
「7割目線の評価額に課税標準額が到達するまで」というのは、実はちょっと違っていて、負担水準という考え方で、住宅地や商業地について、それぞれ負担水準の目標が設定されています。
負担水準 = 前年の課税標準額 ÷ 7割目線の評価額
をパーセントで表示したものですが、住宅地では80%、商業地では60%になるまで、負担調整措置が取られる、という訳です。
じつは、この目標値である60%や80%は、平成6年度の改正当初からあったのですが、当初は負担水準が目標値に近くなるほど低い調整率、例えば2.5%程度の上乗せで済んで、なかなか60%や80%に到達しないようになっていました。
ところが、もたもたするな?ということで、平成18年度税制改正で、負担水準目指して5%ずつ駆け足ジャンプすることに一本化されました。なので、調整残が残っていた土地は、ここ最近、急に課税標準額が跳ね上がっているように感じるのです。
これが、地価が下がっているのに、固定資産税が上がる仕組みです。
でも、その調整騒ぎもそろそろ終盤。
これからいよいよ一定水準での課税体制が確立されることになるでしょう。
これからは、
鑑定士の評価水準 × 7割目線 × 住60%または商80% = 課税標準額
ということになります。
不動産投資家の皆様、よもや過去の納税通知書などを参考に、不動産投資などされないようにご注意下さいネ φ(^^;)
そこでこのページを紹介させていただき、
好評でした。